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2018 年度 実施状況報告書

JunB発現を誘導して血管を神経と並走させる神経-血管相互作用の実体の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K06924
研究機関金沢医科大学

研究代表者

吉冨 泰央  金沢医科大学, 医学部, 助教 (80399039)

研究分担者 高辻 英仁 (齋藤)  金沢医科大学, 医学部, 助教 (40768959)
米倉 秀人  金沢医科大学, 医学部, 教授 (80240373)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード神経ー血管相互作用 / 血管形成 / JunB
研究実績の概要

発生期の血管は末梢神経にガイダンスされ神経線維と並走することで、生体内に端然と枝分かれした血管ネットワークを構築していく。近年この過程に関わる神経からの血管誘導因子が明らかにされてきたが、神経と血管が接触した際に、どのような細胞間シグナル伝達を介して血管内皮細胞が神経と並走するのかは明らかにされていない。発生期の原子血管叢が神経と並走し、成熟した血管ネットワークを形成していく過程は次の3つのステップに分けられ、神経からの血管内皮細胞の「誘引」、神経と血管の「接触」、神経と血管の「並走」の順に進行すると考えられる。我々はこの過程の中で神経と血管の直接の「接触」シグナルが血管内皮細胞にJunBの発現を誘導し、血管内皮細胞の遊走性の亢進、血管のリモデリングを介して血管を神経と並走させることを明らかにしてきたが、現在まで神経との接触シグナルを伝える細胞膜受容体が何であるのかは不明である。本研究はJunBの活性化を指標にして(1)神経ー血管の直接接触に関わる細胞膜シグナル伝達分子を明らかにし、(2)その血管ガイダンス分子・受容体を制御することで血管の方向を調節できるのかを検証することを目的としている。
本年度はまず、神経ー血管並走過程における神経と血管の接触シグナルを伝える受容体を明らかにするため、その解析系の準備を行った。JunBのプロモーターのレポーターを利用し、神経ー血管の接触シグナルに関わる遺伝子をゲノムワイドで探索できる解析系の構築を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

JunBプロモーターレポーターとCRISPR-dCas9ライブラリーを利用した解析系の構築に多くの時間を要したため。

今後の研究の推進方策

構築した解析系を用いて神経ー血管相互作用により血管内皮細胞でJunBの発現を誘導する受容体分子を明らかにし、その分子の血管形成過程での役割を明らかにする。また、同定した分子の血管ネットワーク形成への関与を検証する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Ultraviolet B-induced Otx2 expression in lens epithelial cells promotes epithelial?mesenchymal transition2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshitomi Yasuo、Osada Hiromi、Satake Haruka、Kojima Masami、Saito-Takatsuji Hidehito、Ikeda Takayuki、Yoshitake Yoshino、Ishigaki Yasuhito、Kubo Eri、Sasaki Hiroshi、Yonekura Hideto
    • 雑誌名

      Biology Open

      巻: 8 ページ: bio035691

    • DOI

      10.1242/bio.035691

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] UV照射により水晶体上皮細胞で誘導されるOtx2の機能解析2018

    • 著者名/発表者名
      吉冨 泰央、長田ひろみ、佐竹 悠、高辻 英仁、池田 崇之、石山 尚史、石垣靖人、久保 江理、佐々木 洋、米倉 秀人
    • 学会等名
      第57回白内障学会総会・第44回水晶体研究会
  • [学会発表] UVB照射により水晶体上皮細胞に誘導されるOtx2は上皮間葉転換(EMT)を誘導して水晶体上皮細胞の水晶体繊維への分化を抑制する2018

    • 著者名/発表者名
      吉冨 泰央、佐竹 悠、高辻 英仁、池田 崇之、石山 尚史、米倉 秀人
    • 学会等名
      第41回日本分子生物学会年会

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公開日: 2019-12-27  

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