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2020 年度 実績報告書

N-ミリストイル化によるプロテアソームの核局在化と癌細胞の微小環境ストレス応答

研究課題

研究課題/領域番号 18K06966
研究機関群馬パース大学

研究代表者

木村 鮎子  群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (50553616)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードプロテアソーム / N-ミリストイル化 / プロテオミクス / 癌 / 微小環境ストレス
研究実績の概要

N-ミリストイル化は、脂肪酸の一種であるN-ミリスチン酸がタンパク質に共有結合し、疎水性相互作用を介してタンパク質を膜につなぎとめる働きをもつ、翻訳後修飾の一種である。N-ミリストイル化は、がん原遺伝子チロシンプロテインキナーゼSrcの活性化に必須であることが知られており、さらに様々な癌でN-ミリストイル化酵素の顕著な発現増加が見出されており、癌化との関係の深い修飾の一つである。一方で、細胞内のミスフォールドタンパク質の分解に関わるプロテアソーム複合体においては、約30の構成サブユニットにおいて350種類以上のリン酸化・アセチル化を含む様々な修飾の存在が確認されているが、このうち脂質修飾として見つかっているのは、PSMC1サブユニットに見られるN-ミリストイル化修飾のみであった。酵母ではPSMC1のN-ミリストイル化修飾の有無によってストレス応答性が変化することが分かっているが、ヒトにおける本修飾の役割は不明であり、申請者らは本修飾と癌の微小環境ストレス応答との関連性を調べる研究を進めている。
本年度は、昨年度までの解析でN-ミリストイル化酵素の顕著な発現量差が見られた癌由来培養細胞株、およびプロテアソームのN-ミリストイル化部位のグリシンを修飾を受けないアラニンに置換した変異導入細胞株と同部位を保持した野生型細胞株を用いて、細胞内タンパク質およびユビキチン化タンパク質の比較プロテオーム解析を行い、プロテアソームのN-ミリストイル化レベルの違いによる細胞内タンパク質分解系の変化を明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Phos-tag diagonal electrophoresis precisely detects the mobility change of phosphoproteins in Phos-tag SDS-PAGE2021

    • 著者名/発表者名
      Okawara Yuki、Hirano Hisashi、Kimura Ayuko、Sato Natsumi、Hayashi Yuriko、Osada Makoto、Kawakami Takao、Ootake Norihisa、Kinoshita Eiji、Fujita Kiyotaka
    • 雑誌名

      Journal of Proteomics

      巻: 231 ページ: 104005~104005

    • DOI

      10.1016/j.jprot.2020.104005

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detailed Structure and Pathophysiological Roles of the IgA-Albumin Complex in Multiple Myeloma2021

    • 著者名/発表者名
      Kawata Yuki、Hirano Hisashi、Takahashi Ren、Miyano Yukari、Kimura Ayuko、Sato Natsumi、Morita Yukio、Kimura Hirokazu、Fujita Kiyotaka
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 22 ページ: 1766~1766

    • DOI

      10.3390/ijms22041766

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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