研究課題/領域番号 |
18K06967
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
及川 大輔 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (20455330)
|
研究分担者 |
徳永 文稔 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00212069)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 直鎖状ユビキチン鎖 / 炎症性疾患 |
研究成果の概要 |
近年、NF-kBを含む生体防御応答の新たな制御因子として、LUBACにより産生される直鎖状ユビキチン鎖が注目を集めている。本研究において申請者は、LUBACに対する特異的阻害剤を同定し、その作用機序の詳細を明らかにすると共に、B細胞リンパ腫の増殖や、乾癬病態を抑制することなどを示した。また、T細胞における抗原受容体(TCR)刺激に伴うNF-kB活性化への直鎖状ユビキチン鎖の寄与を明らかにした他、NDP52によるユビキチン結合能依存的なNF-kB活性やTNF-a誘導性アポトーシスの制御、直鎖状ユビキチン鎖と協調したサルモネラ菌の分解(xenophagy)の制御を見出した。
|
自由記述の分野 |
病態医化学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内で直鎖状ユビキチン鎖を産生する唯一のユビキチンリガーゼであるLUBACの機能破綻は、様々な疾患の発症と密接に関連する事が数多く報告されている。特に、ABC-DLBCL(活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)は薬の効きにくい悪性リンパ腫であることが知られ、また、乾癬に対しても未だ有効な治療法は確立されておらず、現在、新たな視点に基づいた創薬ターゲットの創出が急務とされている。本研究において申請者らが同定した新規LUBAC阻害剤(HOIPIN)は、B細胞リンパ腫や乾癬の病態を抑制する事から、今後、これら疾患に対する新たな治療薬シーズとしての医療応用を期待したい。
|