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2023 年度 実績報告書

大腸がん肝転移巣に対するHeregulin関連分子を介した新規分子標的療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K06981
研究機関秋田大学

研究代表者

吉岡 年明  秋田大学, 医学系研究科, 教授 (80302264)

研究分担者 南條 博  秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (70250892)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード大腸がん肝転移 / Heregulin / 分子標的療法
研究実績の概要

本研究では, 1) 大腸がん肝転移において, 転移したがん細胞周囲の肝細胞がHeregulin(HRG)を産生するメカニズムについての解明. 2) HRGの肝再生への関与についての解明. 3) 大腸がん肝転移巣に対する, HRG関連分子を介した新規の分子標的療法の検討を目的とする.
令和5年度の実績としては, 目的1)において, 高肝転移がん細胞で発現が上昇したサイトカインを中心に, マウス培養肝細胞に投与して, 6時間後及び24時間後における肝細胞のHRG産生に対する影響を定量性RT-PCRで検討し, 肝細胞のHRG産生を2倍以上に増加させるいくつかのサイトカインを同定することができた.がん細胞から産生されるこれらのサイトカインが, 直接または間接的に作用して, 肝細胞のHRG産生を促している可能性が示唆された.
目的2)のHRGの肝再生への関与についての解明に対しては, in vitroの実験により増殖能に影響する可能性が示唆されたが, in vivoでの検討は実施できなかった.
目的3)のHRG関連分子を介した新規の分子標的療法に関する検討については, HRGのレセプターであるErbB3(HER3)に対して, 共同研究者と共に新たに作製した抗体(抗HER3抗体)に対する検討を加えた. この新規の抗体は, in vitroでは, HRGとHER3の結合やHER3のリン酸化を抑制し, 増殖を抑制することが判明した. また, in vivoでは, ヒト手術検体中の大腸がんを認識していた. この新規のHER3抗体は, ヌードマウス皮下でのヒト大腸がん細胞や高肝転移性ヒト大腸がん細胞の増殖を抑制することから治療に対する効果が期待できる. この結果については共同研究者と共に論文発表した.

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公開日: 2024-12-25  

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