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2019 年度 実施状況報告書

医原性免疫不全症関連リンパ増殖性疾患の分子遺伝学的特徴の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K06998
研究機関杏林大学

研究代表者

柴原 純二  杏林大学, 医学部, 教授 (60334380)

研究分担者 千葉 知宏  杏林大学, 医学部, 講師 (60398617) [辞退]
船田 さやか  杏林大学, 医学部, 助教 (80756081) [辞退]
大森 嘉彦  杏林大学, 医学部, 助教 (00712077)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード医原性免疫不全症 / 悪性リンパ腫 / 免疫抑制剤 / EBV
研究実績の概要

以下の検討を行った。
1.臨床病理学的検討:自施設にて診断・加療された医原性免疫不全症関連リンパ増殖性疾患(移植後リンパ増殖性疾患を除く)73例の臨床病理学的特徴は以下の通りであった。平均年齢は71歳(39歳~84歳)、男性21例・女性52例、原疾患は関節リウマチ(他の膠原病合併例を含む)65例、その他8例(SLE2例、GPA2例、RS3PE、多発性硬化症、再生不良性貧血、反応性関節炎各1例)、MTX使用例67例・MTX非使用例が8例であった。節性病変のみが18例、節外性病変のみが22例(うち皮膚・粘膜病変11例)、節性+節外性病変が33例であった。組織学的にはAggressive B-cell lymphoma(DLBCL, HGBCL, BL) 53例、Hodgkin lymphoma/Hodgkin-like lesion 5例、Polymorphic LPD 7例、その他8例であった。免疫抑制剤中止のみで寛解に至った例が33例、薬物中止後に化学療法を要した例が17例、当初より化学療法を実施した例が14例であった。死亡例は12例で、うちリンパ増殖性疾患による死亡が7例(Aggressive B-cell lymphoma 6例)であった。EBV陽性例が、EBV陰性例に比較して予後良好であった。
2.免疫組織化学的検討:免疫微小環境関連因子を中心に発現検討を行った。前年度発現検討を行った因子と併せ、医原性免疫不全症関連リンパ増殖性疾患の予後規定因子、通常型悪性リンパ腫との異同について解析を実施中である。
3.分子遺伝学的検討:遺伝子パネルを用いた網羅的遺伝子変異解析のため、主にAggressive B-cell lymphomaを中心に核酸抽出後のライブラリ作成を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

医原性免疫不全症関連リンパ増殖性疾患に関する臨床病理像の基礎的データが得られたが、免疫組織化学的検討に関し、統計学的有意差があるような知見は見出せていない。解析対象分子を再考するとともに、比較対象となる通常型悪性リンパ腫の症例数を追加を検討している。
分子遺伝学的検討については次年度の課題とした。

今後の研究の推進方策

引続き免疫組織化学的検討を行う。
主にAgrressive B-cell lymphoma型の医原性免疫不全症関連リンパ増殖性疾患を対象に、遺伝子パネルを用いた網羅的遺伝子変異を実施し、公共データベースから取得した通常型悪性リンパ腫の遺伝子変異データとの比較検討を行い、その分子遺伝学的特徴を解明する。

次年度使用額が生じた理由

研究費を費やす予定であった網羅的遺伝子解析を実施しなかったため繰り越した。網羅的遺伝子解析は次年度に実施する。

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公開日: 2021-01-27  

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