以前我々は胆道癌において正常上皮よりもLAT1が発現亢進し、その高発現は独立した有意な予後不良因子であることを報告した(Cancer Med., 2014)。今回我々はLAT1高発現で新規阻害薬JPH203での効果が期待され、かつ悪性度の高い胆道癌細胞株について、新規LAT1選択的阻害薬JPH203による腫瘍抑制効果を確認した。また現在胆道癌の標準的治療薬のひとつであるゲムシタビン、あるいはLAT1下流経路であるmTORの分子標的阻害薬エベロリムスの共投与によって追加の抗腫瘍効果を認めた。LAT1を新たな標的としたがん治療の臨床応用のための基礎的データが得られた。
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