研究課題/領域番号 |
18K07006
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研究機関 | 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部) |
研究代表者 |
中澤 温子 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 臨床研究部, 部長 (90227736)
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研究分担者 |
大島 孝一 久留米大学, 医学部, 教授 (50203766)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 小児リンパ腫 / 末梢性T細胞リンパ腫 / 腫瘍免疫 |
研究実績の概要 |
1875例の小児リンパ腫のcentral review症例から、未分化大細胞型リンパ腫を除く、成熟T細胞性リンパ腫・リンパ増殖性疾患35例を抽出した。EBERをprobeとしたin situ hybridizationにて陽性症例を除くと、9例がEBER陰性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL, EB-)であった。EBER陽性例をT細胞マーカー(CD45ROまたはCD3)、B細胞マーカー(CD20)とEBERの二重染色を行い、検討した結果、2例はB細胞への感染、1例はホジキンリンパ腫様病変で、3例はT細胞にもB細胞にも感染が認められた。PTCL, EB-は、年齢9か月から14歳(中央値11歳)、男女比4:5、6例はリンパ節原発、7例に細胞障害分子の発現がみられた。 分担研究者の久留米大学大島教授と相談し、Pan Cancer Immune Profiling Panel(Nanostring Technology社)による腫瘍免疫関連遺伝子の発現解析は、まずEBウイルス陰性症例を対象として行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小児では、未分化大細胞型T細胞リンパ腫を除く末梢性T細胞リンパ腫は非常に稀であるため、過去15年を遡り、1875症例の小児リンパ腫のcentral review症例を検討した。詳細な病理学的検討を加えることにより、35症例を抽出した。多数症例の検討を厳格に行ったため、対象の絞り込みに時間を有した。
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今後の研究の推進方策 |
日本小児がん研究グループ(JCCG)のリンパ腫委員会の協力を得て、臨床・予後情報の取得を迅速に行う。
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