研究課題/領域番号 |
18K07008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
平岡 伸介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (40276217)
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研究分担者 |
中嶋 幸生 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特任研究員 (80785775)
石川 義典 (猪野義典) 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (90291137)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 膵がん / 腫瘍免疫 / 免疫微小環境 / 神経 / 3次リンパ装置 |
研究成果の概要 |
がん微小環境はがんの生物学的特性に寄与する。本研究では膵がん組織内に形成される2タイプの3次リンパ装置について比較検討し、いずれの形成・維持にも神経系との関連性の高いことが示唆された。膵がん組織内神経束変化について検討すると、膵がん組織内で神経束密度は有意に減少し、神経束密度低下は独立した予後不良因子であった。神経束の減少の原因とがん浸潤能との関係が示唆されると共に、3次リンパ装置形成・維持機序との関連性も示唆された。また膵がん組織と膵非腫瘍性慢性炎症組織での3次リンパ装置形成には共通点・非共通点が見出され、各組織に特異的な制御機序の可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
がん微小環境
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん微小環境はがんの生物学的特性の決定に寄与し、その形成機序の解明はがんの生物学の解明とがん治療の標的探索に重要である。本研究では難治性膵がんを対象に、がん微小環境における3次リンパ装置に注目し、その形成・維持と神経との関係、またがん微小環境の神経変化について検討し、これまで知られていなかった事象を新しく見出した。3次リンパ装置形成は免疫治療奏功性の予測や奏功性指標となる。本研究により発見された事象をさらに深く検討することにより、膵がんの診断・治療効果の向上につながることが期待される。難治性膵がんの治療選択肢が広がるようになれば、国民の保険・医療に寄与するところが大きい。
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