PKM2は癌にエネルギー産生をもたらす解糖酵素として働く。PKM2はヒト口腔扁平上皮癌(OSCC)細胞の細胞質およびEMT様癌細胞の核に発現をみた。TGIF2は異形成上皮では核に発現をみたが癌では抑制されていた。ヒトOSCC由来HSC-4のEMT刺激でPKM2発現は細胞質から核内へ移行した。TGIF2核内蛋白発現は抑制されたがmRNA発現は維持され翻訳後に分解されていた。ノックダウン解析よりPKM2はHSC-4の進展を促進した。以上より、核内移行型PKM2がEMTを誘導しTGIF2の翻訳後抑制を介してOSCCの進展を促進することを示し、PKM2の非代謝的機能としての重要性を明らかにした。
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