HTLV-1の新たな感染を阻止する手段として、ワクチン接種が考えられる。HTLV-1感染はEnvタンパク質に対する抗体により中和されることから、Envタンパク質を抗原とするワクチン接種により感染防御効果が得られると期待できる。バキュロウイルス発現系による組換えEnvタンパク質(rEnv)を抗原とし、メスのBALB/cマウスにアジュバントと共に3週間隔で2回皮下接種し、さらにrEnvのみの追加ワクチン接種を行ったのちに交配を行った。出産・誕生後に母及び仔マウスから経時的に得た血清中のIgG抗体価を測定したところ、仔マウス血清は母マウス血清と比べてrEnv特異的抗体価が高いことを明らかにした。
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