ポンぺ病はGAAの変異により、ライソゾーム内にグリコーゲンが異常蓄積し、心筋・肝臓・骨格筋などに障害を来す疾患である。酵素補充療法により生命予後は劇的に改善されたが、骨格筋症状の改善は乏しい。 そこで本研究では、ポンペ病患者由来iPS細胞にGAAを強制発現することで遺伝子治療を施し、その細胞から骨格筋幹細胞を分化誘導し移植することで、筋再生と同時に強制発現されたGAAが補充され、酵素補充療法としても効果があるかどうかを検証した。その結果、生着部位のみならず周辺の筋線維も含めてライソゾーム肥大が消失していた。このことは再生医療に加え酵素補充療法としても効果があったことを示唆する。
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