研究実績の概要 |
2018年度は、ケニアでの調査許可取得のための打ち合わせを行うとともに、これまで採集されてきたサンプルリストの確認と解析サンプルの検討、さらに一部のサンプルについては、nested PCRによるマラリア原虫の検出を行なった。 本研究は、ケニア中央医学研究所(Kenya Medical Research Institute, KEMRI)との共同研究として行うため、KEMRIの調査許可を取る必要がある。そこで、5月に研究所を訪問して共同研究者であるDr. Njengaと調査許可申請の方法について相談した。 これまで採集されてきたサンプルのリストを研究協力者から受け取り、地域、サンプル数、種構成などから、どのサンプルを解析に用いるかの選定を行なった。2006年から2011年にかけて、蚊帳が広く利用されるようになり、それに伴ってAnopheles gambiae complexの種構成が変化したと考えられる。そこで、この期間中に継続的に蚊の採集が行われた7地点(Mbita, Nyamanga, Kaugege, Mfangano, Takawiri, Kibuogi, Ngodhe)を解析の候補とした。候補とされた計14,631個体のうち、すでに9305個体の解析が終わっており、210個体から熱帯熱マラリアが検出されている。今後は残りのサンプルについて、解析を行う。
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