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2020 年度 実績報告書

肺炎桿菌が高い粘稠性を示す新規メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K07112
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

鹿山 鎭男  国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (50432761)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード薬剤耐性 / 肺炎桿菌 / 病原性
研究実績の概要

string test陽性(粘稠性の高い)肺炎桿菌の収集を実施し、次世代シーケンサーにより解析した。 研究室で保有している肺炎桿菌約200株について、温度条件を変えた状態でstring testを実施した。その結果、室温にて高度粘稠性を示す株は、既知の粘稠性関連因子であるrmpA遺伝子を保有しておらず、未知の因子が関連していることが推察された。その因子について、SNP解析などの比較解析を実施し候補遺伝子の絞り込みを行った。現在もこれらについて変異株を作成するなどして解析を続けている。
その傍らで、個別解析として中国由来KPC-2保有string test陽性K. pneumoniaeの解析を実施した。 この株は粘稠性に関与する既知の遺伝子を保有しておらず、K. pneumoniaeの高度粘稠性に関わる新規因子を同定する必要があった。同一の患者より、酷似した遺伝的背景を有するが粘稠性を示さない臨床分離株が存在し、ドラフトゲノム配列を得て比較解析を実施したところ、粘稠性に関与する候補として7遺伝子まで絞り込んだ。現在も原因遺伝子を特定すべく実験的に検討している。
上記に示した解析により、肺炎桿菌の粘稠性に関する未知の調節因子はgalactose operon inducer、sialic acid transporter、glycosyltransferaseなど複数が関与していると推定される結果が得られた。これらの解析は現在も実施中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 薬剤耐性菌サーベイランス JARBS-GNR 中間報告2021

    • 著者名/発表者名
      鹿山鎭男
    • 学会等名
      第32回日本臨床微生物学会総会・学術集会
  • [学会発表] Oral colonization of long-term care facility residents with antimicrobial-resistant bacteria2020

    • 著者名/発表者名
      LE Nguyen Tra Mi, Shizuo Kayama, Mineka Yoshikawa, Toshinori Hara, Seiya Kashiyama, Junzo Hisatsune, Keiko Tsuruda, Makoto Onodera, Hiroki Ohge, Kazuhiro Tsuga, Motoyuki Sugai
    • 学会等名
      第94回日本感染症学会総会・学術講演会

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公開日: 2021-12-27  

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