自己免疫性末梢神経疾患であるギラン・バレー症候群(GBS)は、感染症が原因となって発症すると考えられている。GBS発症での感染症の重要性を示すため、先行感染の原因病原体レベルでGBSの臨床像の多様性が規定されているかを検証した。GBSの臨床亜型であるフィッシャー症候群(FS) を対象に解析した結果、先行感染の種類と臨床像が密接に関連していることが示された。先行感染により自己抗体のパターンに差はなかったが、糖脂質抗体のIgGサブクラスは、先行感染によって異なっていた。血清中可溶性ICAM-1濃度は先行感染により差はみられなかった。GBS発症における先行感染の重要性の普遍性が示された。
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