現在、コレラは第7次パンデミックが猛威を奮っており、発展途上国を中心として多くの犠牲者を出している。パンデミックが流行を継続している原因の一つとして、コレラ菌が継続的に変化し、常に新たなコレラ菌が流行していることが考えられる。本研究では、近年のコレラ流行株は、コレラ毒素遺伝子を持つCTXファージが複製能を失っていることや、CTXファージによってコレラ菌のゲノム領域の増加が起こっている可能性が示された。これは、パンデミックの伝播様式を変化させ、コレラ菌の性質を大きく変える可能性があり、パンデミックを理解する上で重要な知見となった。
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