新興回帰熱起因菌であるBorrelia miyamotoiの病原メカニズムはほとんど解明されていない。本研究は新興回帰熱患者が高度の菌血症を呈することから、病原体B. miyamotoiは、ヒト自然免疫機構の一つである補体系への抵抗性を示すと考えられた。この作業仮説を元に、本研究ではB.miyamotoiの新規病原因子BOM1093が血清中のビトロネクチンへ結合することで補体系のTerminal pathwayを負に制御することを明らかにした。これらの発見は、新興回帰熱の病態を理解する上で有意義な発見となった。
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