インフルエンザウイルスのRNAポリメラーゼに内包されているエンドヌクレアーゼ活性部位を標的として、インフルエンザ治療薬候補化合物の開発を行った。化合物スクリーニングにより同定した化合物には、共通してピロガロールと呼ばれる骨格構造が含まれていたので、ピロガロール骨格を持つ化合物に絞って開発を進めた。結晶構造解析の結果に基づいて、幾つかの変換構造を考案した。化合物と活性部位との結合親和性を計算機上で結合スコアーとして算出し、算出したスコアー値を参考に合成する化合物構造を決定した。今回、合成した化合物の中に、最初に同定した化合物よりも阻害活性の高いものが見出された。
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