正常T細胞では発現しないM-SecはHTLV-1感染によって、HTLV-1がコードするTaxがM-Secの異所性発現を誘導することでナノチューブが形成されることがわかった。さらに、感染実験によって、HTLV-1感染T細胞でM-Secが形成誘導するナノチューブはHTLV-1感染伝播に関与することを明らかにした。 一方、独自に同定しているM-Sec機能阻害剤(NPD3064)はHTLV-1の感染伝播を抑制することがわかった。これらの結果から、HTLV-1感染の治療戦略としてナノチューブ機能阻害は有効である可能性があり、NPD30647は抗HTLV-1剤の候補として期待される。
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