これまでに、主に腸管での免疫応答に関する研究が多く報告されてきたが、胃における免疫応答、特にILCsの役割については全く報告がない。申請者のこれまでの研究により、胃はILC2優位になっていることが明らかとなったが、胃に存在するILC2の役割については不明であった。そこで、胃のILC2の機能について解析したところ、胃ILC2は腸管のILC2と比較してIL-33Rを高発現し主にIL-5を産生していることが判明した。またこのILC2が産生するIL-5により、胃のB細胞分化が誘導されIgAの産生が増加する事で、ピロリ菌感染からの防御に寄与している事も明らかになった。
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