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2020 年度 実績報告書

GIST・血液がん・メラノーマのKitの異常局在とそこから発信されるがんシグナル

研究課題

研究課題/領域番号 18K07208
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

小幡 裕希  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (20609408)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードKITチロシンキナーゼ / 異常局在 / ゴルジ体 / 細胞内輸送
研究実績の概要

昨年度までに、血液がん (マスト細胞腫, 急性骨髄性白血病), 消化管間質細胞腫 (gastrointestinal stromal tumour: GIST) 等において、無限細胞増殖のキー分子であるKITチロシンキナーゼの活性化変異体が、ゴルジ体やエンドソームに異常局在し、オルガネラから増殖シグナルを発信することを見出した。本年度は、メラノーマにおけるKIT変異体の局在解析と、各種がんにおけるKITのオルガネラ停留の分子メカニズムの解明を試みた。
メラノーマ細胞株の内在性レベルのKIT変異体は、ゴルジマーカー (golgin97, GM130) が分布する核近傍領域に集積していた。KITの活性化の指標である703番目のチロシン残基のリン酸化もゴルジマーカーと一致する位置で起きていた。このデータは、GISTにおけるものと一致しており、固形がんにおけるKIT変異体がゴルジ体に停留することを強く支持する結果となった。
さらに、共免疫沈降法と質量解析を組み合わせ、複数種類のKIT相互作用蛋白質を見出した。現在、それらが局在異常の原因となるかどうかの検討をおこなっている。別のアプローチとして、数十種類の化合物の中から、GISTのKIT変異体のゴルジ停留を解除するものを探索し、幾つかの有望な化合物を得た。それらのターゲット分子が、GISTのKITのゴルジ停留の原因となると予想し、siRNAによるノックダウンによる機能阻害実験, 共免疫沈降法および近接ライゲーション法による相互作用解析をおこなっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] FLT3-ITD transduces autonomous growth signals during its biosynthetic trafficking in acute myelogenous leukemia cells.2021

    • 著者名/発表者名
      Yamawaki K, Shiina I, Murata T, Tateyama S, Maekawa Y, Niwa M, Shimonaka M, Okamoto K, Suzuki T, Nishida T, Abe R, Obata Y.
    • 雑誌名

      BioRxiv

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1101/2021.01.01.424454.

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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