本申請課題では、「なぜ同じ色素細胞由来の腫瘍で、がん遺伝子・がん抑制遺伝子の組み合わせ、転移臓器が異なるのか」という問いを明らかにする目的で研究を進めた。 皮膚メラノーマで見られるがん遺伝子BRAFと眼のメラノーマのがん遺伝子GNA11を導入した細胞でそれぞれ皮膚メラノーマで見られるPTENを欠損させた細胞株を樹立し、腫瘍悪性化に関わる表現型について検討した。 その結果、腫瘍増殖能・転移に関わる細胞運動能がBRAF/PTENの組み合わせの場合にのみ亢進するということを発見した。その詳細なメカニズムは現在検討中である。
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