研究課題/領域番号 |
18K07276
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
田原 智満 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80533968)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 大腸腫瘍 / ゲノムDNA / 細菌ゲノム解析 / 遺伝子変異 / 遺伝子メチル化 |
研究実績の概要 |
大腸腫瘍初期病変である腺腫病変(n=250)の腫瘍部・背景粘膜に関して、内視鏡切除材料由来の組織サンプルよりゲノムDNAを抽出した。また、それらの症例に関する臨床情報(性、年齢、病変サイズ、肉眼形態、部位、病理結果)を取得した。抽出したゲノムDNAは遺伝子変異解析、メチル化解析を念頭に濃度調整を行い、一部をバイサルファイト反応を行い凍結保存している。細菌ゲノム解析の候補であるFusobacterium nucleatumに関して、リアルタイムPCRのプライマーを作成し、実験条件を確認した。候補遺伝子変異であるKRAS(EXON2)APC(EXON15) BRAF(V600E)に関して、プライマーをデザインし、実験条件を確認した。候補遺伝子メチル化であるMINTs, MLH1,などに関して、プライマーをデザインし、実験条件を確認した。現在は対象サンプルのDNA抽出、一部のバイサルファイト反応が行われたのみであり、大部分の実験が未施行の状況である。本研究の目的は大腸腫瘍初期病変の分子サブタイプごとの細菌プロファイルを行い、異なる大腸腫瘍の分子サブタイプを規定しうる細菌の同定を行い、さらに、因果関係を評価するために動物モデルを用い感染実験を行うことであり、当初の目的に比し遅れていると判断される。次年度に関しては収集した大腸腫瘍サンプルに関して、候補遺伝子解析をもとにした、分子サブタイプによる分類、細菌解析として、候補であるFusobacterium nucleatumに加え、セレクトしたサンプルに関して、次世代シークエンサーを用いた網羅的細菌解析を行う予定である。まずは、異なる大腸腫瘍の分子サブタイプを規定しうる細菌の同定~動物モデルを用い感染実験へつながる知見を得たいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在は対象サンプルのDNA抽出、一部のバイサルファイト反応が行われたのみであり、大部分の実験が未施行の状況である。本研究の目的は大腸腫瘍初期病変の分子サブタイプごとの細菌プロファイルを行い、異なる大腸腫瘍の分子サブタイプを規定しうる細菌の同定を行い、さらに、因果関係を評価するために動物モデルを用い感染実験を行うことであり、当初の目的に比し遅れていると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
収集した大腸腫瘍サンプルに関して、候補遺伝子解析をもとにした、分子サブタイプによる分類を行う。また、細菌解析として、候補であるFusobacterium nucleatumに加え、セレクトしたサンプルに関して、次世代シークエンサーを用いた網羅的細菌解析を行う。 異なる大腸腫瘍の分子サブタイプを規定しうる細菌の同定~動物モデルを用い感染実験へつながる知見を得たいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定より実験に遅れを生じ、実験器具、試薬に関する支出が少なくなった。
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