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2020 年度 研究成果報告書

抗がん薬耐性分子病態の系統的薬理解析に基づく急性白血病の新救援治療戦略の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 18K07294
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関福井大学

研究代表者

山内 高弘  福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (90291377)

研究分担者 根来 英樹  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (40444228)
細野 奈穂子  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (50509312)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード化学療法 / 分子標的療法 / 血液腫瘍学
研究成果の概要

当科で作成した、急性白血病の重要薬剤シタラビン、クロファラビンに対する耐性化白血病細胞を検討した。耐性細胞では薬剤活性化酵素dCK, dGKが低下し活性型薬剤代謝物(3リン酸結合体)生成が減少していた。また、抗アポトーシスタンパクBcl-2とMcl-1が過剰発現していた。アポトーシス誘導タンパクに変化はほとんどみられなかった。Bcl-2阻害薬ベネトクラクスは単剤でアポトーシスを誘導し、併用は相乗効果を発揮した。Mcl-1阻害薬アルボシディブの併用相乗効果は得られなかった。以上より、白血病の薬剤耐性克服手段として、抗アポトーシスを標的とする分子標的薬の導入が効果的であることが判明した。

自由記述の分野

総合生物

研究成果の学術的意義や社会的意義

抗がん薬に耐性化した白血病細胞を直截かつ網羅的に解析し、耐性分子病態を解明し克服戦略を確立することが本研究の目的である。その成果として、細胞内薬剤活性化に加えて、抗アポトーシス増強が耐性の主要因であることを突き止めた。アポトーシス経路はほとんどすべての抗がん薬の殺細胞作用に関わっており、それを標的とする戦略は他がん治療に応用できる普遍性を有する(学術的意義)。さらに、白血病では今後世界的に治療体系の核となるベネトクラクスが我が国でも承認された(2021年3月)。本研究は本薬の実臨床での単剤・併用治療法開発・発展のための重要な基礎理論となる(社会的意義)。

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公開日: 2022-01-27  

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