研究課題/領域番号 |
18K07296
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
礒橋 佳也子 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(講師) (50598604)
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研究分担者 |
畑澤 順 大阪大学, 核物理研究センター, 特任教授 (70198745)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | PET / BNCT / FBPA / ホウ素濃度 |
研究実績の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy; BNCT)では腫瘍組織内のホウ素(10B)濃度が治療効果を予測する。BNCTでは腫瘍細胞に10Bを輸送する担体として、フェニルアラニン(PA)を10Bで標識したボロノフェニルアラニン(BPA)を用いるが、このBPAを放射性核種18Fで標識した化合物(FBPA)を用いてPET撮像を行えば、10Bの体内分布を可視化することができる。 本研究では、腫瘍患者から採取可能な資料である血液に着目し、定量的に測定した血液中の10B濃度とPET画像から算出される血液プールの10B濃度の値を比較検証し、PET技術を応用した高精度定量10B濃度の推定法を確立することを目的とする。 大阪医科薬科大学に設置の臨床研究審査委員会に臨床研究の申請手続きを行い、また平行して薬事委員会への申請手続き行い、各々の委員会の承認を得た。 取得後に臨床研究を開始し、BNCTを施行予定の患者さんのリクルートがようやく完了した。臨床研究への参加同意を得た患者さんのFBPA-PET画像データ並びに撮像時の血液中の放射能カウントのデータを収集し、BNCTが行われた患者の治療時の血液中のホウ素濃度のデータを集め、解析をしている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床研究を開始し、患者さんの臨床研究へのリクルートを積極的に行ってきた。しかしながら、新型コロナ感染の影響が大きく、当初予定していた患者さんのリクルートに大幅に遅れが生じ、期間を延長して、データ収集を行った。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間をさらに一年延長して、リクルートした患者さんのFBPA-PET検査並びにBNCTを実施した症例のデータ解析を行い、学会や論文発表を行っていく段取りである。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響により、当初計画に比し、患者さんのリクルートに遅れが生じ、それに伴い、画像データ並びに撮像時の血液中の放射能カウントのデータの収集が遅れたため、次年度使用額が生じた。データ解析やまとめ、さらに学会や論文発表などに時間を要するが、次年度使用額はそれの費用に充てる予定である。
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