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2018 年度 実施状況報告書

マイクロサテライト不安定性検査の定量化はMSI-Hの検出感度を向上させる

研究課題

研究課題/領域番号 18K07339
研究機関埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所)

研究代表者

山本 剛  埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 医長 (80384189)

研究分担者 宮部 泉  埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 病院 腫瘍診断・予防科, 研究員 (20800155)
赤木 究  埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 病院 腫瘍診断・予防科, 科長(兼)部長 (30244114)
高橋 朱実  埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 病院 腫瘍診断・予防科, 研究員 (40743620)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードMSI検査 / NGS / 大腸がん
研究実績の概要

本年度は、600例のFragment解析を前向きに行い、そのうち20例に対してNGSを用いたMSI解析を検証として行った。さらに90例の過去検体を用いたNGSによるMSI解析を行った。Multiplex PCRを行う際のプライマー濃度決定に若干苦慮したが、完成されたプロトコルでは。Miseq Reagent Nano Kit 300cyclesを用いて1回のシーケンスランあたり12症例(正常と腫瘍のペアで24サンプル)を解析できる事が明らかとなった。また、CLC Genomics Workbenchを用いて得られたシーケンスデータをマッピングし、マイクロサテライト領域の両側の配列をトリミング、残った配列を本来はシーケンスクオリティのチェックに用いるLength distributionの機能を用いる事でどのくらいの長さのリードが何リードあるかを計算可能であった。カウントの際にはクオリティの低いリードの影響を避ける為、ペアリードをマージしてから行った。しかしこの方法はマッピングに20分程度の時間がかかり、さらに産生される中間ファイルの容量も大きい為、効率的なアルゴリズムの必要性が課題となった。研究本研究遂行中にペムブロリズマブの適用診断としてMSI検査が認可された。この検査が今後主流になっていくと思われるが、コンパニオン診断薬の為、現状はコストの問題から外注検査に頼らざるを得ず、来年度からのFragment解析の遂行に影響が出ると考えられる。本年度の解析結果では、Fragment解析とNGSを用いたMSI解析は完全一致の結果となっているが、5症例程度免疫染色で確認中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現段階では、当初の計画通りあるいはそれ以上のペースで研究が進行している。しかし前述の如く、昨年12月にMSI検査(CoDX)が免疫チェックポイント阻害剤適用診断に承認された為、次年度からFragment解析の需要が若干減少すると考えられる。理由としては、薬の適用を兼ねたMSI検査がリンチ症候群を疑う患者に対して行われる為である。さらに全固形癌が大量となっており、MSI検査のフローが大きく変わる可能性がある。

今後の研究の推進方策

次年度以降、MSI検査のフローが大きく変わり、研究に影響が出る可能性がある為、やや研究計画を前倒しにして、スループットの良いアルゴリズムの作成に着手する予定である。すでに理研ジェネシスと共同研究を行っており、各種方法の検証が始まっている。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定よりも検証症例が少なかった(20症例)為。さらにライブラリ作製やシーケンスを他の研究とまとめて行い、コスト削減が出来た為。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] NGSを用いたCNV検出によるLynch症候群病的バリアントの確定2018

    • 著者名/発表者名
      山本 剛
    • 学会等名
      第24回日本家族性腫瘍学会学術集会
  • [学会発表] Analyzing pathogenic variants in Lynch syndrome by DNA and RNA sequencing2018

    • 著者名/発表者名
      Gou Yamamoto
    • 学会等名
      第77回日本癌学会学術総会
  • [学会発表] 遺伝性腫瘍症候群における DNA・RNAシーケンスを用いたバリアント解析2018

    • 著者名/発表者名
      山本 剛
    • 学会等名
      第6回FAP研究会

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公開日: 2019-12-27  

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