研究課題/領域番号 |
18K07366
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
有島 英孝 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (70293420)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 脳表ヘモジデリン沈着症 / 硬膜欠損 / ラット |
研究実績の概要 |
論文を検索し、脳表ヘモジデリン沈着症に関する基礎的な情報の収集を行っている。 また日本脊髄外科学会などに出席して脳表ヘモジデリン沈着症に関する臨床的情報の収集も同時に行っている。 現在、脳表ヘモジデリン沈着症のラットモデルを作成し、大脳、小脳、脊髄への鉄の沈着の有無を確認中である。 ①ラットを全身麻酔下に椎弓切除を行った後、硬膜に穴をあけて髄液漏のあるラットを作成して飼育している。 ②硬膜欠損と髄液漏が十分でないのか、理想的な硬膜欠損(髄液漏)のラットが作成されていない。人工的に作成した硬膜欠損が自然に治癒し、硬膜が閉鎖して髄液漏は一時的であり、持続的な髄液漏が生じていないためと思われる。 ③これまでに作成した脳表ヘモジデリン沈着症のラットモデルを解剖して取り出した大脳や小脳、脊髄をホルマリン固定した後、切片を作成して顕微鏡下に観察したが、大脳や首脳皮質および脊髄表面にヘモジデリンの沈着を認めていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットの脊髄とその硬膜は小さく、十分な硬膜欠損モデル(髄液漏モデル)が作成できていないため、脳表ヘモジデリン沈着症のラットモデルが作成されていない。最適な脳表ヘモジデリン沈着症のラットモデルを作成するため、新たなモデルの開発および試作を検討するのに時間を要するため、本研究がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
ラット脊椎の、どこにどれくらいの大きさの硬膜欠損を作成したほうがよいかを調べるため、さらに様々な硬膜欠損のサイズの脊髄硬膜欠損モデルを作成し検討する予定である。さらに硬膜欠損モデルを長期間飼育して、脳や小脳、脊髄へのヘモジデリン沈着の有無を確認する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:ラットは、教室内で飼育しているものを優先的に使用したため。各種薬剤も教室内の残薬を使用したため。 使用計画:新たにラットと試薬、および実験に必要な機材などを購入する。
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