研究課題
基盤研究(C)
FUS/SFPQ機能異常が病態を反映する疾患スペクトラムを明らかにする目的で、非神経疾患剖検脳、ALS/FTLD、進行性核上性麻痺 (PSP)、アルツハイマー病や大脳皮質基底核変性症(CBD)、Pick病などの剖検脳におけるFUS・SFPQの微小局在の変化について、疾患横断的に比較検討を行い、FUSとSFPQの結合性の変化はALS/FTLD-FUS、ALS/FTLD-TDP、PSP、CBDで対照群と比較して有意に低下していた。この結果から、FUS・SFPQの神経細胞核内における微小局在は広義のFTLD疾患スペクトラムにおいて障害されていることが明らかになった。
神経内科、病態神経科学
FUS・SFPQの神経細胞核内における微小局在は広義のFTLD疾患スペクトラムにおいて障害されていることが明らかになったことから、これまでスペクトラムを形成するものの病態機序が不明であったALS, FTLD, PSP, CBDといった疾患に共通のメカニズムが存在していることが示唆され、こうした知見をもとに疾患修飾薬の開発を進めることを可能にした。