研究代表者らが主導する国際共同研究プロジェクトにて、統合失調症や双極性障害、うつ病、自閉症スペクトラム、てんかん、アルツハイマー病などの神経・精神疾患の病態モデルを含むさまざまな系統/種類のマウスやラット等において、脳のpHと、pHの変化に関わっていると想定される乳酸濃度について網羅的に解析を行った。この大規模解析から、脳のpHは乳酸濃度と非常に高い負の相関を示すことが明らかとなり、乳酸濃度の増加がpHの低下に寄与するという考えを支持する。さらに、マウスの網羅的行動解析のデータと統合して解析することにより、脳のpHおよび乳酸濃度の変化の機能的意義を推定した。
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