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2020 年度 研究成果報告書

シュワン細胞とがんのクロストークががん細胞形質変化に及ぼす影響の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 18K07382
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

鈴木 雅美  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80434182)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードがん / シュワン細胞
研究成果の概要

がんの神経への浸潤と末梢神経障害後の神経再生の分子機構は一部重複している。これまでの解析では、がん細胞がシュワン細胞を脱分化させ、未分化型へ誘導することを明らかにした。本研究では、未分化型シュワン細胞ががん細胞の形質に及ぼす影響について解析を行った。未分化型シュワン細胞の培養上清をがん細胞に処置したところ、遊走能が増大した。さらに両細胞の共培養では、未分化型シュワン細胞ががん細胞の周りを取り囲み、その後、がん細胞を包み込むように増殖していた。これらのことからがん細胞により未分化型へ形質転換したシュワン細胞は、がん細胞の遊走/浸潤のガイドとして機能している可能性が示唆された。

自由記述の分野

薬理

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでのがん研究は、発生学や免疫学からのアプローチが主で、神経科学的にアプローチされることは少なかった。本研究の学術的意義は、がんにより引き起こされる神経障害、特にシュワン細胞の脱分化により誘導された未分化型のシュワン細胞が、がん細胞の遊走能および浸潤能を増大させることを明らかにした点である。本研究成果は、がんによる神経障害を制御することががんの進展を抑制することを示唆しており、これら重複する分子メカニズムをターゲットとした治療は、神経障害に伴う難治性の痛みを軽減するだけではなく、がんの増悪を抑制できる可能性が考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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