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2020 年度 実施状況報告書

酸化ストレス性細胞死抑制因子を指標とした神経変性疾患のバイオマーカーの同定

研究課題

研究課題/領域番号 18K07398
研究機関東邦大学

研究代表者

狩野 修  東邦大学, 医学部, 教授 (20459762)

研究分担者 星 秀夫  東邦大学, 医学部, 講師 (30568382)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード筋萎縮性側索硬化症 / バイオマーカー
研究実績の概要

筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー型認知症(AD)の各診断基準を満たした神経変性疾患患者と年齢を適合させた健常者(n=10) に対し、同意を得た上で採血を行った。ALSでは初回と4ヶ月おきの1年間 (計4回)、PDとADでは初回と6ヶ月、1年後 (計3回) に採血 (15 ml) を行なった。採取した血液は同日中にRNA用と血球分離用に分け処理 (単核球分離用採血管を用いて単核球を分離) し、-80 ℃で保存している。採血に平行して各疾患の臨床評価スケール (ALSFRS-R、肺機能検査、Hoehn-Yahr分類、MDS-UPDRS、MMSE、ADAS-Jcogなど) を用い、スコア化して評価した。
NAIP蛋白質量の定量に関しては単核球分離用採血管を用いて単核球を分離した。全細胞抽出試薬を用いて蛋白質を抽出し、一定蛋白質濃度に調製したサンプルをPVDF膜にブロットし、抗NAIP抗血清によるドットブロット・蛍光強度測定法でNAIP蛋白質量を定量した(NAIPリコンビナント蛋白質を標準品とする)。また、全血から単離したtotal RNAを鋳型として定量的ポリメラーゼ連鎖反応で評価も行った。RNA抽出キットを用いてRNA抽出を行い、品質チェックも同時に行った。RNAの品質の指標であるRIN値が6.7-8.5と高い値を示しており、RNA分解の影響をうけていないと判断した。今後はNAIPプライマーの作製と特異性の検討を行っていく。NAIP発現の相関性を蛋白質及び遺伝子発現レベルで比較し、2つのバリデーション法の同等性が確認された場合は、qPCR法のみで評価する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

NAIPプライマーの絞り込みに時間を要したため、RNAと蛋白質定量の2つのバリデーション法の同等性を確認する解析が、計画より遅れての開始になった。

今後の研究の推進方策

RNA抽出キットを用いて凍結ヒト血液試料からRNA抽出を行い、RNAの品質チェックを確認した。RNA抽出試薬添加後凍結保存されていた健常人全血、検討及び検量線作成用に採取した健常人全血約0.4mlから1.91ー4.79ugのtotal RNAが抽出できた。またRNAの品質の指標であるRIN値がおおむね6.7ー8.5と高い値を示しRNA分解の影響をうけてなく、qPCRの実施に影響がないと考えた。今後はNAIP遺伝子の情報を元に、4種類のNAIPプライマーを作製して、2種類に絞り込んだ。さらにPGK1をリファレンス遺伝子として、健常者のtotal RNAを用いて、測定条件を検討し確定した。

次年度使用額が生じた理由

PGK1をリファレンス遺伝子とし、患者、健常人全血からのtotal RNA採取の測定条件決定後のNAIP RNA測定用の研究費が必要となった。今年度の使用額を次年度へ繰り越し、次年度も含めた配分額については、qPCRの実施に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] One teamで行う半日コースのALSクリニック2020

    • 著者名/発表者名
      狩野 修
    • 学会等名
      第38回日本神経治療学会学術集会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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