骨格筋が多く、エネルギー消費の多いアスリートに対して、コンディション調整を行う上でのエネルギー代謝バランスを適切に評価できるマーカーの開発と応用を目的とし、血中濃度の測定が可能となったリポ蛋白リパーゼ(LPL)およびLPLの血管内皮アンカー蛋白であるGPIHBP1などの脂質代謝酵素を解析した。レスリング選手を健常対照と比較した結果、血中LPL濃度、GPIHBP1濃度が有意に高値を示し、それぞれ骨格筋量と正の相関、血中中性脂肪濃度と負の相関を示すことを初めて明らかにした。さらに、骨格筋量の増加に伴い血中BCAA/チロシン比(BTR)は有意に減少し、アミノ酸不均衡の重要性について明らかにした。
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