研究課題/領域番号 |
18K07436
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長谷川 雄一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00251059)
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研究分担者 |
加藤 貴康 筑波大学, 医学医療系, 講師 (20646591)
坂本 竜弘 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60815398)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | HEV / 血小板輸血 / 輸血関連感染症 |
研究実績の概要 |
2021年度は血小板濃厚液で最も問題となっている、細菌感染の迅速診断を簡易に行う技術の開発を行う予定であった。血小板濃厚液は、20-24℃の常温で保管され、且つガス透過式のバッグで保管されるため細菌の増殖が起きやすい。そのため、血小板濃厚液輸血により敗血症が生じた報告がある。また、従来輸血副反応と考えられた発熱反応やアレルギー性発熱にも細菌感染が混在している可能性がある。しかし、現在は血小板濃厚液の外観検査のみが血小板濃厚液を介した細菌汚染の検出法として推奨されている。民間の持つ食品などからの細菌検出技術を応用することで迅速な検出が可能となると考え、関係者との連絡をとっていた。しかし、進捗状況の欄で記すようにサンプル入手が不可能となった。そのため研究を進展させることができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度には、血小板輸血に伴う感染症を早期に検出するための技術を開発する予定であった。しかし、研究に使用する予定の血小板について当初は血小板濃厚液に付属するセグメントを使用することで研究が可能となるとしていたが、血小板バッグ本体とセグメント内血小板液との同一性が担保できないことが分かった。(チューブとバッグの材質が異なるため)。このため、日本赤十字社の研究用血液製剤の供与を受けることを計画し申請したが、研究用として本目的のための供与が認められなかった。
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今後の研究の推進方策 |
新たに血小板濃厚液をボランティアから成分採血し輸血専用のバッグに入れて保存、細菌のスパイクをすることは不可能であるため、喫緊の問題である血小板濃厚液の細菌感染検出はあきらめざる得ない。元来の研究として予定していたHTLV-Iの献血血液からの遺伝子検出に課題を戻し研究を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の遂行に必要な血小板製剤の入手が困難となり研究を進めることが不可能となったため。
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