本研究は、新規に透析導入となった末期腎不全患者におけるサルコペニア・フレイルの実態を評価し、合併症(心血管疾患、感染症、悪性腫瘍など)の発症、死亡を評価項目として検討し、本邦での新規透析導入患者におけるサルコペニア・フレイルの頻度を示し、それらと生命予後の関係を明らかにすることを目的とした。2022年3月末の時点での登録患者117名の平均年齢は68.6歳、平均クレアチニンは8.64 mg/dLであった。117名中、欠損データの無い研究対象者93人のうち、サルコペニアの基準を満たしたのは26人(28.0%)であった。Friedによるフレイルの基準を満たしたのは76人(81.7%)と高率であった。
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