研究課題/領域番号 |
18K07483
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
藤井 靖 明星大学, 心理学部, 准教授 (50508439)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 過敏性腸症候群 / 認知行動療法 / 消化器心身症 / ストレスモデル / 携帯情報端末 / アプリケーション / エクスポージャー / 機能性消化器心身症 |
研究実績の概要 |
本研究は,代表的な消化器心身症である過敏性腸症候群(IBS)の患者を対象として,心理的ストレス状況下における携帯情報端末を用いたリアルタイムでのストレス認知や行動の修正を意図した認知行動療法の技法適用が,どの程度症状低減効果を有するのか,ということについて検討することを目的としている。 令和2年度は,改めて最新の研究動向を踏まえ,ビデオプログラムの整備と携帯情報端末に組み込むアプリケーションの整備を引き続き行った。具体的には,Regul8,カロリンスカ,その他国内外で一定程度のエビデンスを有している認知行動療法のプログラムを精緻に分析し,本研究で用いるプログラムとの非比較検討を経ることにより,さらなるプラッシュアップを図ったことである。 大きな変更としては,そもそも本プログラムは,元来対面にて行なっていた介入を,オンライン上でも行えるようにしようとするものであり,そのことを前提にすると,1セッションごとの内容量や内容そのものを見直したことである。このことは,n=5のフィージビリティスタディにより確認された。結果,アプケーションに内容が最適化されたと考えられる。本年度はCOVID-19の影響で対象者の大規模募集を延期せざるを得なかったため,次年度に持ち越すこととした。なお,本年度行ったフィージビリティスタディにあたっては,対面で計画していたアセスメントやアプリ使用のためのサポートは極力オンライン・遠隔化することにより,実験協力者や実施者の健康の問題が生じないように努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ビデオプログラムおよび携帯情報端末内のアプリケーションの整備において,より妥当性や信頼性を高め,内容自体もオンラインで行うに相応しい最適化が必要だったため。またCOVID-19下における対象者募集の延期も伴った。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,最新の知見はキャッチアップしつつも,介入のためのアセスメントツールを整備し,実際に患者に対するケースコントロールステディを進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
介入のために先行研究を踏まえて作成しているビデオプログラム,携帯情報端末用アプリケーションが完成に至っていなかったことと,COVID-19の影響で,研究全体の進行がやや遅れているため。使用計画としては,解析用PC,携帯情報端末,人件費・謝金,その他進捗に向けて要する物品の調達,旅費等に使用する。
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