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2022 年度 実施状況報告書

遺伝素因に基づく静脈血栓塞栓症の発症予防に向けた新たな治療戦略の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K07486
研究機関中村学園大学

研究代表者

津田 博子  中村学園大学, 流通科学研究所, 客員研究員 (30180003)

研究分担者 能口 健太  中村学園大学, 栄養科学部, 助教 (90757494)
宮 真南  中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (30828182) [辞退]
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードプロテインS / 遺伝性血栓性素因 / 血中脂質 / 予防治療戦略 / 食因子
研究実績の概要

2021年度に続いて2022年度も新型コロナウイルス感染症の拡大により研究実施に支障をきたしたため、「介入研究による候補食因子の有効性の確認」に焦点を当てデータ解析を実施し、興味深い結果を得た。
日本人特有の遺伝性血栓性素因である Protein S Tokushima (PS p.Lys196Glu)の変異アレルを有しない女子大学生12名を対象として、早朝空腹時に約700 kcalの高脂肪食(脂肪69.3E%、炭水化物25.6E%)または高炭水化物食(脂肪1.3E%、炭水化物90.6E%)をクロスオーバー法にて摂取させ、摂取前、および摂取2.5、5.5時間後に採血し、血中脂質、血液凝固・凝固制御因子の動態を解析した。高脂肪食摂取後に血中トリグリセリド、small dense LDLコレステロール、第Ⅶ因子活性が著明に上昇したが、高炭水化物食摂取後にはいずれも低下した。高脂肪食、高炭水化物食のいずれの摂取でもLDLコレステロール、HDLコレステロール、アポA-Ⅰ、アポB、アポC-Ⅲ、アポEは軽度に低下したが、アポC-Ⅱは高炭水化物摂取後に軽度に上昇した。一方、総プロテインS抗原量は食事摂取で変動せず、プロテインC抗原量、フィブリノーゲンは高炭水化物食摂取後に軽度に減少した。したがって、プロテインC-プロテインS血液凝固制御系は高脂肪食摂取後の第Ⅶ因子活性上昇に伴う血液凝固能亢進の制御には関与しないことが示唆された。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

我々は中年肥満女性および若年非肥満女性を対象とした横断研究で、空腹時の血中総プロテインS抗原量がLDLコレステロール、トリグリセリド、アポB、アポC-Ⅱと強く正に関連することを報告した(Otsuka Y.et al. 2018)。本研究課題では、食事摂取に伴う血中脂質およびプロテインSを含む血液凝固・凝固制御因子の動態を明らかにする目的で、Protein S Tokushima変異アレルを保有しない女子大学生12名を対象として高脂肪食と高炭水化物食摂取による介入研究を実施した。その結果、高脂肪食摂取後にトリグリセリド、small dense LDLコレステロールの上昇とともに第Ⅶ因子活性が著明に上昇することを確認し、その制御にプロテインC-プロテインS血液凝固制御系が関与しないことを示唆する結果を得た。

今後の研究の推進方策

女子大学生を対象とした高脂肪食と高炭水化物食摂取による介入研究の研究成果を論文にまとめ公表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年度の直接経費は約34万円であったが、新型コロナウイルス感染防止のため研究遂行に支障をきたし、約19万円を2023年度に繰り越した。使用計画としては、論文投稿費15万円、その他約4万円を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 女子大学生におけるSDGsやPlant-Based Foodに関する意識と実態についての調査報告2023

    • 著者名/発表者名
      能口健太 、三成由美、熊谷奈々、御手洗早也伽、新原千央、竹田百合子、入来寛、森田哲朗、徳井教孝
    • 雑誌名

      薬膳科学研究所研究紀要

      巻: 15 ページ: 31-41

  • [学会発表] 女子大学生におけるSDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)やPlant-Based Food(植物由来食品)に関する意識と実態についての調査2022

    • 著者名/発表者名
      能口健太 、御手洗早也伽、新原千央、竹田百合子、入来寛、熊谷奈々、三成由美、徳井教孝
    • 学会等名
      食生活学会

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公開日: 2023-12-25  

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