高齢者の認知機能保持に至適な血圧管理値を明らかとするべく、大脳白質病変と血圧の管理状況との関連性を検討した。高血圧を有する前期高齢者を対象として、大脳白質病変量の変化量(mL/年)をとABPMによるた平均収縮期血圧との関連性を評価した。全患者の一元的解析では、両項目に有意な関連性を確認することはできなかった。一方、全患者の登録時大脳白質病変量の中央値(5.6mL)で2群に分けて解析した結果、低白質病変群では夜間血圧収縮期血圧が110~120mmHgの領域で、高白質病変群では夜間血圧収縮期血圧が130~140mmHgの領域で、大脳白質病変量の増加が最も抑制されることを明らかとした。
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