研究課題
今年度は、1. 末梢神経障害と痙性対麻痺の表現型を持つ1家系についてハプロタイプ解析を行い、CMT1A家系の中にALDH18A1新規変異が発生したことをはじめて見出した(BMC Neurol 2021)。2. 若年発症の常染色体優性遺伝性痙性対麻痺 (AD-HSP)家系についてエクソーム解析を行い、世界で2家系目のSPG72 (REEP2変異) を見出した (J Hum Genet 2021)。3. 欧米施設との共同でのadaptor protein complex-4 associated hereditary spastic paraplegia (HSP) の臨床・分子病態の解析を行った (Brain 2020) 。4. JASPACに登録された家系の中からまれなSPG78 (ATP13A2変異) (Neurol Genet 2020)、VCP変異変異を持つPaget病を伴うHSP (Intern Med 2021) について新規遺伝子変異を見出した。3年間の研究期間を通して、欧米施設とは独立してHSPの新規原因遺伝子であるUBAP1 (SPG80) をはじめて同定した (J Hum Genet 2019)。現在、UBAP1のknock-in mouseを作成してmutant mouseはヒトと同じ表現型をとることを見出している。今後、薬剤スクリーニングを行い、治療法の開発に繋げたいと考えている。その他、最初の2年間の研究でSPG4 (J Neurol Sci 2019)、SPG5 (Intern Med 2019)、SPG9B (J Hum Genet 2018)、SPG11 (Intern Med 2018)、SPG15 (Neurol Sci 2019)、SPG46 (eNeurologicalSci 2020)、SPG57 (J Hum Genet 2019)、PLA2G6 (J Hum Genet 2019) について臨床・分子遺伝学的検討を行い論文報告した。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
BMC Neurol
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