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2020 年度 研究成果報告書

培養細胞を用いた世界初のプリオン病モデル構築と異常型プリオン産生メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K07499
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52020:神経内科学関連
研究機関徳島大学

研究代表者

原 英之  徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 助教 (40469953)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードプリオン / プリオン病 / ウイルス / ウイルス感染 / 神経変性 / 構造変換
研究成果の概要

プリオン病は、健常神経組織に発現する正常型プリオン蛋白質が感染性を有するプロテアーゼK抵抗性の異常型プリオン蛋白質へと構造変換し、中枢神経に蓄積する神経変性疾患である。ヒトのプリオン病の約77%を占める特発性プリオン病は、毎年100万人に1人の割合で発症するが、その原因はわかっておらず、治療法も存在しない。
本研究では、インフルエンザウイルス(以下、IAV)感染が正常型プリオン蛋白質を異常型プリオン蛋白質に構造変換できるのではないかと考え、マウスの神経細胞に神経病原性のIAVを感染した。その結果、正常型プリオン蛋白質は異常型プリオン蛋白質へと構造変換することを発見した。

自由記述の分野

分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

プリオン病は、病因が不明で治療法も存在しない希少疾患であるが、潜在的リスク保有者が多数おり、治療・予防法の確立が求められている。神経細胞にIAVを感染することで、正常型プリオンが異常型プリオンへと構造変換するという研究代表者の発見は、これまで不明だったプリオン病発症のトリガー因子としてIAV感染が関与している可能性を強く示しており、プリオン病の病因解明に新たな指針を与える。また、アルツハイマー病やパーキンソン病といった、蛋白質凝集体の蓄積が原因の神経変性疾患でも、ウイルス感染が凝集体形成のきっかけになる可能性が示唆されており、神経変性疾患全般の治療・予防に向けたフィードバックも可能となる。

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公開日: 2022-01-27  

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