光遺伝学とCRISPR/Cas9を用いてセロトニン神経の情動調節機構解明に取り組んだ。その結果、正中縫線核-腹側海馬、背側縫線核-腹側被蓋野/黒質、背側縫線核-視床下核という異なるセロトニン神経経路が、それぞれ不安様行動、抗うつ様作用、衝動性抑制作用に関与していることを明らかにした。さらに、不安様行動の誘発には5-HT2C受容体が必要であること、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の抗うつ様作用は背側縫線核の5-HT1A受容体遺伝子をノックアウトすることで増強されること、を明らかにした。
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