本研究の目的は、摂食障害患者にみられる窃盗行為について、文献的調査や国内外の視察をはじめとした実地調査に基づき、多国間比較の視点も加味しながら、 質的・量的調査でその心理社会的背景を明らかにし、司法精神医学的評価や処遇について考察・検討することにあった。しかし2022年度も新型コロナウイルスの余波と関係者の異動・体調不良等により、実地調査は滞った。文献的考察は継続し、総説論文を執筆した他、専門学術学会で学際的な協議により、専門的知見は深めたが、肝心の調査計画が著しく遅延しており、期限内に実施完了困難で、今回、返還とした。
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