研究課題/領域番号 |
18K07565
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小原 知之 九州大学, 大学病院, 講師 (20623630)
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研究分担者 |
吉田 大悟 九州大学, 医学研究院, 助教 (10596828)
神庭 重信 九州大学, 医学研究院, 教授 (50195187)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 認知症 / 有病率 / 横断調査 / 縦断調査 / 危険因子 |
研究成果の概要 |
2017年に福岡県久山町で実施した認知症の有病率調査に2,202名の住民が受診した(受診率:94.1%)。そのうち、346名が認知症と診断され(粗有病率:15.7%)、69.7%の認知症者が介護保険の認定を受けていた。また、久山町頭部MRI検診の成績から血糖変動の指標であるグリコアルブミン(GA)、HbA1c、およびGA/HbA1c比と海馬萎縮の関係を検討した結果、GAおよびGA/HbA1c比の上昇に伴い海馬容積は有意に低下した。 さらに、認知症のない高齢住民の追跡調査の成績から血清sTREM2、血清NT-proBNP、短時間・長時間睡眠が認知症発症の有意な危険因子であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2012年の全国調査以降にわが国の地域高齢住民における認知症の有病率を調査した研究はなく、本研究で得られた認知症の有病率や介護保険の認定状況は今後の認知症施策に貢献するものと考えられる。また、横断調査や縦断調査の成績から認知症の発症には、適切な睡眠時間の確保という生活習慣だけでなく、脳内炎症や心機能の維持が重要であることを明らかにした。これらの知見は認知症の予防法の確立に寄与するだけでなく、ひいては国民の健康寿命の延伸につながるものと考えられる。
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