研究課題/領域番号 |
18K07573
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
北島 剛司 藤田医科大学, 医学部, 教授 (40360234)
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研究分担者 |
伊藤 康宏 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (40176368)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 概日リズム睡眠・覚醒障害 / 睡眠・覚醒相後退障害 / 評価尺度 / 標準化 |
研究実績の概要 |
予備的検討の第二弾として「『概日リズム睡眠・覚醒障害の症状評価尺度』の標準化 信頼性・妥当性の検討」を行った。藤田医科大学病院精神科を受診したDSWPDの患者30名を対象に、我々が作成した「概日リズム睡眠・覚醒障害の症状評価尺度」のver.10.9につき、医師2名が評点を行い、また患者の主治医によって臨床的総合印象尺度-重症度(CGI-S)、患者によってMEQ、ミュンヘンクロノタイプ質問紙(MCTQ)の評価を行った。本研究は藤田医科大学医学研究倫理審査委員会の承認を得、被験者に書面にて説明・同意書を得て実施し、UMIN-CTRに登録も行った(UMIN-CTR ID:UMIN000039827)2名の評価者間の級内相関係数(ICC)は0.91、Cronbachのα係数は0.75と、前版に比して良好であった。他尺度との相関係数は、CGI-S:ρ=0.75(Spearmanの順位相関係数、以下同)、MEQ:ρ=-0.52、MSFsc(MCTQ):ρ=0.60であった(いずれも統計学的に有意)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第一弾の検証において予想以上にα係数が低い結果であったため、大幅改訂版による予備検討を再度行う必要が生じ、その分最終検証がずれ込んだ。
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今後の研究の推進方策 |
評点基準が不明確な部分を中心に更なる改訂版を作成し、最終検証のため、研究期間を1年間延長した。同版について、頑健な体内リズム指標であるメラトニンリズムとの基準関連妥当性と、治療反応性の評価に関する妥当性の検証の目的で、「『概日リズム睡眠・覚醒障害の症状評価尺度』の標準化 治療反応性評価を含めた信頼性・妥当性の検討」を計画し、倫理審査委員会に申請中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度も質問紙のみで行う信頼性・妥当性の予備的検証を再度行うという段階となったため、妥当性検証の際に必要となるメラトニンリズムの測定、およびアクチグラフによる 睡眠覚醒の測定にまで至らなかった。アクチグラフは組み入れ患者の診断目的に購入したが、最終的妥当性検証のために次年度に助成金を繰り越した。2021年度に最終的妥当性検証に入る予定であり、その際上記支出を行う見込みである。
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