研究課題/領域番号 |
18K07573
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
北島 剛司 藤田医科大学, 医学部, 教授 (40360234)
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研究分担者 |
伊藤 康宏 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 教授 (40176368)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 概日リズム睡眠・覚醒障害 / 睡眠・覚醒相後退障害 / 評価尺度 / 標準化 / メラトニン |
研究実績の概要 |
予備的検討の第二弾として行った「『概日リズム睡眠・覚醒障害の症状評価尺度』の標準化 信頼性・妥当性の検討」の結果(2名の評価者間の級内相関係数(ICC)0.91、Cronbachα係数0.75、他尺度との相関係数はCGI-S:ρ=0.75(Spearmanの順位相関係数、以下同)、MEQ:ρ=-0.52、MSFsc(MCTQ):ρ=0.60、いずれも統計学的に有意)につき、日本睡眠学会で発表した。最終検証のため、頑健な体内リズム指標であるメラトニンリズムとの基準関連妥当性と、治療反応性の評価に関する妥当性の検証の目的で、「『概日リズム睡眠・覚醒障害の症状評価尺度』の標準化 治療反応性評価を含めた信頼性・妥当性の検討」を計画し、倫理審査委員会に申請・承認を得た。その後構造化面接版および自記式版を開発する方針に変更したため、両版の作成を半年かけて行い、2023年2月に倫理委員会の変更申請が承認された。更に1年間研究期間の延長を行い、現在データ収集中である。一方、メラトニンリズムとの関連を探索的に検討する目的で、13名の初診のDSWPDの患者に対して旧版の評点とメラトニンリズムの同時測定を行い、近年報告が相次いでいるメラトニンリズム非後退型での評点を検討した。その結果、メラトニンリズム後退型6名、非後退型5名、不明2名に分類されたが、評点はそれぞれ平均14.0±3.2、11.0±1.6、13.5±2.1で、ほぼ全例で事例性の目安としていた10点以上であり(非後退型の1例のみ9点)、症状評価尺度としての有用性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
第二弾の検証は概ね良好な結果であったが、最終検証に向けて構造化面接版・自記式版を開発する方針に変更したため、最終検証を開始したが進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
構造化面接版・自記式版を用いた最終検証のデータ収集を開始しており、引き続きデータ収集を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
構造化面接版および自記式版を開発する方針に変更し、最終検証に入ったが次年度にも引き続き行う必要があり、そのためにメラトニンリズムの測定等の費用を繰り越す必要 が生じた。症例数の増加に伴い、アクチグラフによる睡眠覚醒の同時測定も行うため、その購入のため支出も行う見込みである。
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