研究課題/領域番号 |
18K07579
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
宮下 光弘 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (60532132)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | AGEs / Fingertip AGEs / psychosis / adolescents / drug naive / schizophrenia / psychotic experience / first episode psychosis |
研究成果の概要 |
終末糖化産物(Advanced glycation end products; AGEs)の蓄積は、慢性期の統合失調症患者で蓄積することが知られている。しかしながら、投薬の影響が少ない初発の段階、あるいは投薬の影響がないステージにおけるAGEsと統合失調症の関係は不明である。今回の研究成果により、投薬量の影響が極めて小さい初発の統合失調症患者であっても、AGEsが蓄積することを明らかにした。また、統合失調症を発症する可能性の高い思春期児童の集団では、抗精神病薬を服薬する以前からAGEsが蓄積することを特定した。以上から、AGEsの蓄積は統合失調症の生涯軌跡に関与することを明らかにした。
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自由記述の分野 |
統合失調症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究の結果、慢性期の統合失調症患者だけでなく初発の統合失調症患者でもAGEsが蓄積することを明らかにした。さらに、未服薬の思春期児童のうち、統合失調症を発症する可能性が高まっている児童でも、AGEsが蓄積することを明らかにした。このことは、AGEsの蓄積が統合失調症の発症にも関係することを示唆している。早期から適切な支援をすることは、統合失調症の予防や治療において最も重要なことであり、AGEsは指先で簡単に測定できるため、統合失調症を発症する可能性がある思春期児童を早い段階で見つけることができ、さらに面接と組み合わせることでより良い支援に役立つようになると考えられる。
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