研究課題/領域番号 |
18K07591
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小野 靖樹 金沢大学, 附属病院, 助教 (00507064)
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研究分担者 |
辻口 博聖 金沢大学, 医学系, 特任助教 (00723090)
中村 裕之 金沢大学, 医学系, 教授 (30231476)
山村 崇尚 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (40754594) [辞退]
廣澤 徹 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (80645127)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 呼吸性心拍変動 / インターネット依存 / 自律神経系 |
研究実績の概要 |
本年度はさらに被験者を増やし、全体では25人の参加が得られた。まだ統計解析するには十分な被験者数ではないが、現時点でも暫定的な傾向は知ることができた。すなわち ネット依存傾向と自律神経の回復の最大値、あるいは起立試験の際の心拍の変化の程度と相関が認められた。前者についてはネット依存傾向の高いものほど、夜間の自律神経の回復が高いことを意味し、成人の知見に反する傾向である。若年では脳の発達が途上にあり、成人と異なる結果がでた可能性が推測される。また後者については夜間の回復が大きいものほど、起立試験による負荷での心拍の変化が大きく、必ずしも夜間の回復が高いことが自律神経の回復を単純に意味するものでないことが示唆された。 またネット依存傾向が大きいものほど、睡眠時間が減少していた。一方ネット依存度と1日の活動量とは相関は認めず、クラブでの活動が寄与している可能性が推測された。 今後さらに被験者数を増やし、検討を加えていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2つの中学校に協力をいただき、研究を行っているが、被験者への応募が生徒の数の10%にも満たない状況であり、今後さらに募集を増やしていかなければならない。 現在早朝に起立試験を行っているが、朝の時間のないときでもあり、今後は中止も検討し、より参加しやすい方法を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
今回はウエアラブルセンサーを用いて、メンタルヘルスの評価を行ったが、今後は成人における認知予備能の概念を応用して、余暇の過ごし方、学業成績、家庭基盤を指標にした評価尺度を開発し、ウエアラブルセンサーの結果とも併せて検討したい。 特に3,5年後の変化を見極め、増悪因子、改善因子を見つけ、メンタルヘルスの改善に役立つプログラムを作成をしていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
今春より弘前大学に異動となり、志賀町でのフィールドワークの継続のために交通費が新たに必要となったため。また新しいウエアラブルセンサーが開発され、購入の負担が増えてため、次年度使用額が生じました。
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