研究課題/領域番号 |
18K07592
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
朱 紅 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 博士研究員 (90778614)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / ミクログリア |
研究実績の概要 |
一昨年度までに、ミクログリア、樹状細胞(dendritic cell)および未分化なグリオーマ細胞に高発現する糖タンパクGpnmb (glycoprotein nonmetastatic melanoma b)がライソゾーム標識抗原CD68(ED1)などと同時局在することを見出していた。 今後このタンパクが神経系の発達・成長に果たす役割を調べるために、高純度の組換え型Gpnmbタンパクを得ることを目指している。このタンパクをコードするcDNAを大腸菌に導入して大量発現・精製する実験を開始した。推定膜貫通領域およびカルボキシル末端を除いた部分を融合タンパクとして大量発現させることに成功した。その後、精製条件の最適化を試みたが、適切な精製条件を見つけられないままであった。そこで、哺乳類細胞であるExpi Expression Systemを試したところ、高い発現レベルを得られることことが判った。糖鎖付加がタンパク機能に与える影響があるかも知れないことも考慮すると、発現系を大腸菌から哺乳類細胞に切り替える方が今後利点が多いことが予想された。そこで。主としてExpi293F細胞の発現させたGpnmbタンパクの大量精製を進めることに方針を変更した。 現在、大量精製方法を改良するとともに、神経系細胞の培養を開始し、Gpnmbタンパクが初代培養ニューロンおよび神経由来培養細胞株の電気的膜興奮性・分化・増殖に与える影響、およびミクログリアのライソゾーム安定化作用の有無を調べるための予備実験を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大腸菌、哺乳類Expi293F細胞に発現させたGpnmbタンパクの精製条件の決定に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は組換え型Gpnmbタンパクの精製方法・条件を改良しながら、神経系培養細胞に添加した時の神経突起伸長性と遊走性を中心とした変化を調べる。またミクログリアにおいて、siRNAによるGpnmb抑制がライソゾーム安定性に与える影響を調べる。
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次年度使用額が生じた理由 |
今後は組換え型Gpnmbタンパクの精製方法・条件を改良しながら、神経系培養細胞に与える影響を調べる。これらに必要な生化学実験試薬、細胞培養器具に充当する。
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