研究課題/領域番号 |
18K07598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 稔久 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教授 (10294068)
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研究分担者 |
森 康治 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40775318)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | タウ / 認知症 / 炎症 |
研究成果の概要 |
内因性アポトーシス抑性因子IAPs (inhibitor to apoptosis proteins)と認知症脳内に蓄積する重合性蛋白との相互作用を検討し、単体において両者が結合すること、さらに重合化した蛋白にも前者は結合することを確認した。さらに、in vitroにおいてこの結合体にCaspase-1を添加したところ、Caspase-1はこれと結合し、自己切断(活性化)することが確認された。さらに、Caspase-1を活性化したことで炎症性反応が誘導される可能性が示唆された。以上より、細胞内凝集体が脳内炎症を誘導する機序が示唆された。
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自由記述の分野 |
認知症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症性疾患はその神経変性の過程に慢性の炎症反応があるという報告が多いが、どのような機序で炎症が惹起されるかに関しては、不明な点が多い。そして、認知症脳に認められる細胞内蛋白凝集体形成は、凝集性蛋白のオリゴマー状態での毒性を抑制するために集積されるという生体の防衛反応的意味で理解されることが多い。本研究は、細胞内蛋白凝集体がIAPsやCaspaseとの結合を介して、炎症性反応を誘導する可能性を示唆したものである。
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