研究課題/領域番号 |
18K07604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平野 羊嗣 九州大学, 大学病院, 講師 (90567497)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 情動制御障害 / ガンマオシレーション / ニューラルオシレーション / 脳波・脳磁図 / ニューロフィードバック |
研究成果の概要 |
本研究は、統合失調症患者の社会機能障害の原因でもある情動制御異常に関わる病態生理の解明を目標とした。具体的には、健常者と統合失調症を対象に、情動を制御する際の前頭部の神経活動指標の変化を脳波で計測した。その結果、健常者に比べ統合失調症では情動制御時に前頭部のガンマ帯域の神経活動異常が生じていることがわかった。また、この知見をもとに、異なる周波数刺激を用いた弁別課題を行い、トレーニング後に弁別能が改善することと脳波の同期度が変化することも見出した。結果の一部は、国内外の学会で発表し、計33本が国際専門誌に受理された。また臨床応用に欠かせない革新的なリアルタイム時間周波数解析の特許申請も行った。
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自由記述の分野 |
精神疾患、統合失調症、神経科学、精神医学、脳波・脳磁図、ニューラルオシレーション
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、統合失調症の社会機能障害の原因でもある、情動制御障害の神経学的な基盤の一端が明らかになった。情動制御時の前頭部のガンマ帯域神経活動異常をニューロフィードバックにより制御することで、同疾患の情動制御障害の改善が期待できる。今後は、本研究にて同時に開発したリアルタイム時間周波数解析技術を用い、治療へ応用可能なニューロフィードバックシステムの構築を目指す。
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