GLO1 KO iPS細胞から作成した神経細胞では、神経突起の伸長低下が見られた。AGE修飾タンパク質を解析した結果、CRMP2がAGE修飾のターゲットとなることが明らかとなった。CRMP2のAGE修飾サイトを解析した結果、複合体形成に関わる部位にAGE修飾が集積していた。更にAGE修飾されたCRMP2は、不可逆的な凝集化を起こし、微小管の束化機能が大きく低下することが明らかとなった。以上のことから、カルボニルストレスの亢進は、AGE化CRMP2の不可逆的な凝集化を介して、微小管の束化不全を誘導し、神経細胞の発達障害を引き起こすことで、統合失調症の発症脆弱性に繋がることが考えられる。
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