研究実績の概要 |
今年度は、前年度に引き続き標識前駆体となるケイ素置換環状ランダムペプチドライブラリー(5残基)を調製することを目的として以下の研究を実施した。 1)前年度に確立したBpoc(2-(4-biphenylyl)-2-propyloxycarbonyl))アミノ酸をビルディングブロックとした鎖状ペプチド合成(Bpoc-SPPS)と固相担体上での環化脱離(Cyclization-Cleavage, CC)を組み合わせた新規環状ペプチド合成法(Bpoc-SPPS-CC)を駆使してパーシャルペプチドライブラリーの合成を行った。具体的にはインテグリンアンタゴニストである環状RGDペプチドcyclo(Arg-Gly-Asp-D-Phe(TES)-Lys)(TES=トリエチルシリル基)を基本化合物として結合モチーフとなるArg-Gly-Asp部分を構造の類似したアミノ酸残基に置換したcyclo(Aaa-Gly-Asp-D-Phe(TES)-Lys)(Aaa=Arg, Orn,4-guanidino-Pro), cyclo(Arg-Bbb-Asp-D-Phe(TES)-Lys)(Bbb=Gly, Ala), Ccc=Asp, Glu, Asn), cyclo(Arg-Gly-Ccc-D-Phe(TES)-Lys)(Ccc=Asp, Glu, Asn)の標品8種類を合成した。 2)1)の結果を踏まえスプリットミックス法により実際に多品目ペプチド合成を実施し、先に合成した標品のHPLCクロマトグラムを比較することにより目的とするペプチドライブラリーが得られたことを確認した。
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